琵琶とならび、殿上人のたしなみであった筝。
その音色は爪の良しあしにも大きく左右されます。

絃に適切な力を加え、撥弦するには指にしっかりと固定できていなければなりません。従来品よりも、指の形状に沿わせやすく、形よく仕上げることのできる形に設計しました。

絃に適切なテンションを与え、正確に拍を刻むには、しっかりと指になじみ、固定できる爪が求められます。各奏者の指に合わせて、調整できる独自設計を行いました。

足で探し求めた、良質の奈良県産本煤真竹を爪に使用。硬く締った材質が、音色に深い響きをもたらします。
爪先を滑らかに、絃に余分な負担をかけないよう、繊細に手で削り出します。

外皮には磨滅に強く、靭性のある三味皮(ネコ皮)をふんだんに使用。近年上質な三味皮が減少している中にあっても、特上の素材を確保しています。


内皮には奈良県菟田野産鹿革を使用。律令時代から磨き抜かれた技術を持つ皮革職人の手による繊細な滑り止め加工を行った、特注品です。演奏中のはずれにくさを追求し、奏者に安心をもたらします。

ご自身の指に合わせて調整できるよう、半製品として提供します。
外皮は三味の生地のままのモデルと、塗装まで行ったモデルの二種類をラインナップ。

未塗装のモデルは、おひとりおひとりの指から採寸し、貼り合わせのうえ塗装まで行うセミオーダー形式になります。

塗装済みモデルは、ご自身で貼り合わせを行い、すぐにお使いいただけるようになっています。

加工が億劫な方のために、貼り合わせ、銀塗仕上げも別途料金にて承ります。
(追加料金500円、送料往復含む。税込)